たどり着けない家
中日劇場での千秋楽をむかえ、無事に公演が終わり舞台では手締めが聞こえる中、ピットではもうすでに撤収作業開始。
楽器や機材、譜面、加湿器に至るまで忘れ物のないようにと確認。
劇場を出て母と待ち合わせた名古屋駅に向かい、新幹線に乗車。
天むす食べてすぐに爆睡。
気がつくと思いっきり寝違えていて現在首が回らない状態(T_T)
さて、やっと駅に降り立ち、思いっきりため息つきながら着いた着いたとホッとする。
マンションまであとわずか。
母がカバンをごそごそ。
ん?
ない?
ん?
「私は仙台行きのトランクから出すの忘れたから持ってないよ。」
ん?
「お母さん、カバン重たいからってホテルで鍵から何から出してなんか袋に入れてたよ」
え”?
私たちって家に入れないんじゃないの?
今朝、楽器2台とパソコン入りの重たいカバンを眺め、やはりこれ以上は無理、とその他の荷物をまとめて宅急便で送ってしまったのです。
昨日の夜中までは手荷物のつもりだったので大きめの紙袋に2つ、適当に詰め込んでいたのですが、急遽送ることにしたので、段ボールに放り込んでしまったのです。
すでに7時半になろうという時間。
8時には弟子が来てしまう・・・
叔母にマンションの管理センターの電話番号を調べてもらい、電話で事情説明をして警備のおじさんにマンションの下までご足労願い、一緒に部屋の前まで行き身分証明書を見せて鍵を開けて頂きました。
情けなさすぎ。
でも、これはほんの序章にすぎなかった。
明日の小田原ラスカでのライブの支度をしていると、またもや大失敗に気がついた。
段ボールの中にマイクまで入れてしまったことにこんな時間になって気がついてしまったのです。
これは大ピンチ。
まっ青っ!
血の気がひくのがわかりました。
時間指定を夜の8〜9時にしてしまったので当然間に合わない。
こんな時に限ってインターネットの問い合わせ番号がなぜか未登録と出てくる。
ホテルに電話してみても
もう荷物は業者にわたっているのでわからない、と。
仙台に送った方の荷物の番号で問い合わせるとお昼には栄の営業所にあったらしい。
ならば一緒に出したのだからこちらには向かっているはず。
どうにかして朝、営業所でその荷物をピックアップできないかと必死に問い合わせをしてみたが、朝4時頃にトラックが営業所には入るが、8時にならないと電話には出ないから、その荷物を営業所で留め置きするのは不可能に近いと。
そして最終手段。
誰かにマイクを借りる。
ミュージカルで一緒の2ndバイオリン貴ちゃんが確か持っている。
私のようにしょっちゅうライブをしているミュージシャンでない限り、自前でピックアップマイクを持っている人はほとんどいないので貴ちゃんに連絡がつかなかったらアウト。
祈るような思いで電話。
呼び出し音はなるけど・・・
あ〜留守電(:_;)
とにかく思いつく限りの事を調べたりしていると携帯が鳴った。
貴ちゃんからだ!!
お疲れさまで〜す!!
といつものハイトーン。
この元気が有り難い。
あ、あのね・・・
と事情説明。
で、今から取りに行ってもいいかしら?
「私は全然いいですけど〜
かなこさん、大丈夫ですか〜?」
「うん、ぜ〜んぜん!
じゃ、今から着替えて出るからもうちょっと起きててもらえる?」
びゅ〜ん、と車を飛ばし都内某所まで往復してきました。
なんて濃い一日だったことでしょう・・・
おやすみなさい
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